「酸化」とは、広くは物質に酸素が化合することにより、もとの物の「質」を変えてしまう反応のことを指します。たとえばりんごが茶色くなる、鉄がサビる、などといった反応が「酸化」の好例です。
体内における酸化には、「活性酸素」が深くかかわります。太陽や環境汚染、ストレスによって、私たちの体内に活性酸素が発生します。活性酸素は、体内に侵入した細菌などを排除する良い作用も持っている一方で、大量に作られると細胞を酸化させてしまいます。細胞の酸化は、動脈硬化・癌・老化の原因になったり、免疫機能の低下などを引き起こします。皮膚においては、シミやシワなどのエイジングサインの原因となるとされています。
ポリフェノールにはこの酸化に関わる「活性酸素」 を取り除く作用、抗酸化効果があるとされており、レスベラトロールはこのポリフェノールの一種です。そのため、心臓病の発生リスクを下げるなど、さまざまな生活習慣病を予防する効果が期待されています。
レスベラトロールの健康効果については特に「フレンチ・パラドックス」 において着目されました。
一般的に動物性脂肪を多く摂取すると、心疾患のリスクが高くなるといわれていますが、フランス人はチーズや肉料理など動物性脂肪の消費量が多いにもかかわらず、心疾患の発生率が低く、健康を維持する人が多いとされています。この矛盾は「フレンチ・パラドックス」とされ、医学的にも多くの関心が寄せられていました。1991年、ボルドー大学の研究により、その理由としてフランス人の食事とともに赤ワインを飲む習慣、その赤ワインに含まれるポリフェノールの効果が示唆されました。その際に着目されたポリフェノール成分がレスベラトロールです。
レスベラトロールの肌への影響:エイジングサイン・肌の色ムラのケア、水分と皮脂バランスの調整
レスベラトロールは、その抗酸化作用で、エイジングのプロセスから細胞を保護するシールドを形成するとされています。
- レスベラトロールは、酸化ストレスの原因となるフリーラジカルから肌を保護し、細胞を守ります。
いま気になるエイジングサインと、乾燥によるシワや肌のたるみを予防します。
- 私たちの皮膚に存在し、老化プロセスのさまざまなレベルに関与する長寿タンパク質の 「サーチュイン遺伝子」 を刺激することで、細胞の寿命を延ばします。
-レスベラトロールには、肌の色ムラをケアする、皮脂分泌の調整をするなどの効果もあります。
レスベラトロールは、肌のエイジングケアとして、30歳頃から取り入れると良いとされています。
もちろん、エイジングサインが気になる年齢肌にも最適です。
レスベラトロールを効果的に取り入れる
レスベラトロールは赤ブドウや赤ワイン、ピーナッツやベリー類など、様々な食べ物に含まれています。ですので、バランスのとれた食事、特に果物や野菜、ナッツ類を多く含む食べ物を取り込むことで、レスベラトロールを摂取することができます。
更に、レスベラトロールが配合されたスキンケアを、毎日の美容ルーティンに取り入れることもお勧めです。